"U"LYSSES-Eu編-

英語表記　Kag

 かつて紛争に巻き込まれ、怪我を負ったところを、マサトシに助けられた少年。マサトシに生かされた命を、平和な祖国を築くために注いだが、マサトシと再会したときには解放軍兵士という名の人殺しになっていた。
　






　中印危機に際して無断で医療活動をしていたマサトシ一行を人質として拉致監禁した。処刑命令が出されていたが、命の恩人であるマサトシを彼は殺すことが出来ず、両足のみ再起不能にした上で安全地帯まで移送し、己の死と引き換えに脱出させることに成功した。
　足の自由を奪ったのは、「戦場で身を危険に晒すより、家族のそばで穏やかな、そして戦争とはほど遠い土地で、”自分のように助けてもらった命を仇で報うことのない”多くの人々を救ってほしい」という願いからである。最先端の義足さえ手に入れば、紛争地域での活動は無理であっても、日常生活には全く支障は来さないことも、そして、マサトシの人徳なら、多くの人が彼のために尽力するだろうということを彼は知っていた。それゆえ、腕や手だけはけして傷つけなかった。

　彼の死を目の当たりにしたマサトシは、それを機に、彼は周囲の説得もあり自由なる治療団を引退し、日本に帰国し開業医となることになる。

• 登場人物紹介「カ行」
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