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"U"LYSSES-Eu編-

オリジナルストーリー『"U"LYSSES』前編の作品紹介。
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2011/09/26
00:44
相馬メイ



英語表記 Mei Sohma
日本表記 相馬 命

*生年月日 2078年05月22日/双子座
*アブラクサスによって情報操作可能性有り

■出演作品■
EUPHOLIA/伝導書翰

 ヒュー・諏訪・バーン=ブレイクの妻。作中には2人の相馬命が存在する。ヒューの子どもを産むために遺伝子・人体改造されたMIKOTO(ミコト)、ヒューの妻としての相馬命(メイ)。二人は一卵性双生児の姉妹で、前者が姉、後者が妹と便宜上目される。これは、二つの役目を同時に担った諏訪タマキに、心の迷いが生じ「ナミブ・プロジェクト」の失敗に繋がったことを受けて、アブラクサスが講じた措置である。

 ここでは妹のメイについて記述する。
 


 戸籍上日本人とされるが、彼女らが生まれたとされる年に、ネパールを舞台に中印危機が勃発しているため、おそらくはその時に孤児になった子どもたちの一人と目される。人身売買に出されたところ、アブラクサスに買い取られたものと見られる。

 物心つかぬうちからアブラクサスの施設の中で育つ。妹を守るため、ミコトは自らアブラクサスのモルモットになり、ネットワークと人間の融合という研究の実験台になっていた。

 メイはそのことも知らないまま、タマキのようにアブラクサスの理想の信者として育った。姉を神に近い存在のようにアブラクサスから言い聞かされ、それを誇りに思っている。姉の役に立つように優秀な遺伝子工学者となる。

 夫であるヒューも光の蛇として崇拝対象である。あくまで自分は実験台として身動きの利かない姉の代理であり、カモフラージュに過ぎないと自覚している。完璧な妻の役目を演じきった。

 スリランカ・パンデミックを機にヒューがアブラクサスと対峙するようになると、彼に失望し「所詮彼も『門』に過ぎなかった」として崇拝の対象を、姉とヒューの娘であり、メイ自身が人工授精作業を担当したケイトに移す。

 ケイトへの愛情は、崇拝とともに自らが誕生させたせいか母性の意識も彼女に喚起させ、ケイトを利用しようとするアブラクサスの意思を初めてメイに拒絶させた。この感情に混乱した彼女は、ケイト共に失踪する。

 行き倒れた彼女は、「天の音」(実際には雨音)という神秘的な存在に導かれ、高梨レンのもとに身を隠していた。彼が持っていたかつてラーズとの私的なデバイスが内蔵されていたノートPCを、これもまた「天の声」によって見つけ出し、その端末を使うことで念願の姉とのアクセスに成功、姉の意思を確認する。ケイトを最後まで守りぬき、ヒューに彼女を渡すと、姉とともにアブラクサス自己崩壊プログラムを起動させるために命を落とした。

 だが、その後、アブラクサスによって瀕死状態のところを生命維持装置に繋がれていたことが判明。彼女はケイトの双子の姉妹として産まれてくるはずであった受精卵の母親となるための器とされていた。アケル出産のショックで覚醒した彼女だったが、厳重な監視下のうちにおかれ、身動きがまったくとれなかった。

 しかし、アケルを救いたいという母性と、アブラクサスに対する憎悪の執念が勝り監視の目をかいくぐり、アケルのもとへ辿りついた。だが、アキラも連れていくと言って憚らないアケルの懇願を聞く形で、アキラを探していたところを組織によって殺害された。
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