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2012/01/16 01:33 |
デイモン・リンゼイ・バーン=ブレイク |
サハラ黙示録編 | 伝導書翰編 |
ヒュウ・諏訪・バーン=ブレイク、ショウ・野場・バーン=ブレイク両名の実父。イギリス人。
優秀な法律家・外交官で、国際連合難民高等弁務官、国際連合食糧農業機関代表などでの活躍が評価され、英国保健事務次官及び外務事務次官、国際司法裁判所判事、駐英特別国連大使など重職を歴任した。首相や国連事務局長にとの強い要請もあったが、現場第一主義の本人の気質から総て断り、体力の限界を感じてからは主に国内の客員教授など、講義や執筆生活へと移っている。原子ヨウイチが外務省職員から国連職員に転職したのは、大学院生時代に聴講した彼の講演がきっかけ。
幼いうちはトゥーレランド系イギリス人の母、リンゼイ・ジョイス・ラクスネスに育てられいた。表向きはアブラクサスに従いながらも、息子にその思想が根付かぬよう育てていたことが露見し、生か死を脅迫された母を救うために自ら父のもとへ向かった。デイモンの父、イングラム・ラーズ・バーン=ブレイク教授は遺伝子工学の権威であると同時に、アブラクサスの有力な構成員であった。息子をグノーシスに相応しい科学者として育てようとしたが、デイモンは科学者としては父の満足のいく結果を出せず挫折した。当時の恩師から司法職や外交職に向いていることを指摘され、そちらに舵を切ったことで非凡な才能を発揮し、その道で父に応えようと必死に努力した。だが、父にとって彼は最後まで出来そこないであり、優秀な科学者を生み出すための種馬としか見做さなかった。妻である諏訪タマキも父に言われるがまま結婚した相手で、父と同じ価値観の人間であった。だが、デイモンは彼女を真剣に愛するようになる。
高梨レンとは大学の寮のルームメイトであり親友。レンが父と男色関係にあることを知っていたが、知らないふりをしていた。彼自身は、レンによって父が「人間らしさ」を見せるようになったことを内心喜んでおり、レンに感謝すらしていた。
当初は「父に認められること」が目的であったが、やがて「父に人間らしさを如何に取り戻させるか」という感情に変化していった。
父の死後、アブラクサスの真の計画を知る。息子であるヒュウも人工授精で誕生したことが分り、またその計画に利用されるために生み出してしまったことへの罪悪感から、アブラクサスから息子を少しでも遠くしようと妻の死後、アブラクサスから距離を取る。だが、タマキを失った悲しみと、成長と共に亡き父の理想を体現していくヒュウに対する羨望や不気味さをぬぐいきることが出来ず、苦悩する。
過労を心配された上司から無理やり長期休暇を取らされた彼は、レンの勧めと、亡き妻タマキのルーツということもあり日本に親子で長期滞在。史跡巡りの時に案内人として紹介された野場マヒロと出逢い、初めて安らぎを人に覚え、トラウマを癒す。後に結婚し、次男ショウを儲けた。
L2ウィルスに感染した妻の願いを受けて射殺し、そのまま自分も妻の後を追って自殺。その際に、ヒュウの母を救えなかったこと、ヒュウを愛したくとも愛せなかったこと、愛し方が分らなかったこと、アブラクサスから結局救えなかったことを詫び、ヒュウ夫妻の後事を頼む遺言を残している。
愛称は「ディム」あるいはセカンドネームから「リンジー」。 ただし、後者はタマキだけが使用し、彼自身も他の人間にこの呼び方で呼ぶのを遠慮させていた。
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